秋はお肌のためにも肺・大腸のケアを心がけましょう(2020年12月)
東洋医学、陰陽五行では、秋は肺がダメージを受けやすい季節とされています。「肺は皮毛(ひもう)を主る(つかさどる)」といわれています。皮毛とは皮膚、粘膜、体毛(産毛)などを指します。秋にお肌がひどく乾燥したり、荒れたりしてしまう場合、お肌だけでなく肺のケアもしてあげる必要があるのです。
また、東洋医学では、肺と大腸が「二人三脚で働くペアの臓器」であると考えます。肺と大腸は、お互い影響しあって調子が良くなったり悪くなったりします。「便秘による肌荒れ」これも、多くの方が経験されていることだと思います。便秘や、大腸内に老廃物が滞ることによる異常発酵によって、お肌にいろいろなトラブルが起こるのです。
肺・大腸を整える食材の代表的なものに、「蓮根」があります。蓮根は、昔から日本の民間療法で咳止めの特効薬として使われてきたくらい、呼吸器への高いヒーリング効果があり、食物繊維も多く、大腸の蠕動運動を促す良性の陽性パワーに優れています。同じくごぼうや自然薯といった陽性の強い根菜も大腸が喜ぶ食材です。
そして忘れてはいけないのはお米のパワー。マクロビオティックの陰陽五行の考え方では、穀物の中で秋に私達が必要なエネルギーを最も多く持っているのは「お米」であるとされています。秋は新米がとれ、お米がいちばんおいしい季節。ぜひ、今の季節にはパンよりも、パスタよりも、「お米を粒の状態で」たくさん食べてください。できれば玄米がお勧めですが、難しい場合は分づき米や胚芽米で。
逆に、肺・大腸が苦手なものは「強い陰性」のものや、肺・大腸に老廃物をためやすくしてしまうもの、大腸に悪玉菌を増やしてしまうものなどです。白砂糖をたくさん使ったものや、乳脂肪の多いもの、生の油、熱帯産のものは、特に呼吸器が不調なときには控えたほうが安心です。また、動物性食品の摂り過ぎは、大腸の悪玉菌を増やします。そうした食材は、たまの楽しみとして食べるには問題はありませんが、毎日のようにたくさん食べることは、お勧めしません。
肺・大腸が不調になると、全身の免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなります。ウィルスを体内に入れないためにも、ぜひこの秋はいつも以上に肺・大腸の健康に心を配りましょう。バランスのよい食生活で、健やかに秋をお過ごしください。蓮根入り玄米の炊き込みご飯
【材料】4人分
- 玄米 1合半
- 蓮根 50g
- 人参、ごぼうなどの根菜 50g
- 油揚げ 1/2枚
- 昆布 5センチ
- 干し椎茸 1個
- 醤油 小さじ1と1/2
- 自然塩 小さじ1/4
- 昆布 3cm角1枚
- ごま油 少々
【作り方】
- 1.玄米は洗って、350ccの水(昆布、干し椎茸の戻し汁含む)に浸水しておく。
- 2.蓮根、人参は薄いいちょう切り、ごぼうは細切りまたはささがきにする。干し椎茸、昆布は水で戻して細く切っておく。油揚げは熱湯をざっとかけて油抜きし、細く切る。
- 3.圧力鍋にごま油少々を熱しごぼうを数分間炒める。
- 4.人参、蓮根、干し椎茸、昆布、油揚げ、玄米(浸水しておいた水ごと)を加え、塩・醤油を加え、ふたをして火にかけ、圧がかかってから約30分炊く。 炊きあがったら熱が抜けるまで待ち、盛り付けて白ごまをふる。
蓮根ともち麦のナゲット
【材料】4人分
- 蓮根 1/2節
- もち麦 1/2カップ
- 昆布 3センチ角1枚
- たまねぎ 50g
- きのこ(しめじ、えのきだけ、生椎茸など) 50g/li>
- にんにく ひとかけ
- くるみ 20g
- 塩麹 小さじ1/2
- 米粉 大さじ1
- 味噌 小さじ1
- 塩 小さじ1/4
- 黒胡椒、ドライハーブなど好みで少々
- オリーブオイル適量
【作り方】
- 1.蓮根は皮ごとすりおろす。たまねぎ、にんにく、きのこ、くるみは粗みじんにする。
- 2.もち麦は洗って1.5倍量の水で2時間以上浸水する。昆布と共に入れて、ふたをして火にかけ、沸騰したらごく弱火にして20分炊く。炊きあがったら10分蒸らしてから全体をざっくり混ぜる。
- 3.フライパンにオリーブオイル少々を熱し、にんくを炒める。いい香りがしてきたらたまねぎを入れて炒め、甘い香りがしてきたらきのこと塩麹を入れて生っぽさがなくなるまで炒める。
- 4.1のもち麦に、2と、くるみ、米粉、塩、味噌を加えて手でよく練り混ぜる。8つにわけて形を整え、米粉(分量外)をまぶす。
- 5.フライパンにオリーブオイルを熱し、4を片面5分くらいずつ弱火で焼く。好みのソースを添えて食べる。