Q 今年は十周年記念になりますが、今までを振り返っていかがですか?

ブルークレールの会社設立からは十周年ですが、化粧品を作り始めたのはさらにそれよりも5年近く前になります。 美容液のリペアモイストWエッセンスの構想を2003年頃から始めて、商品化したのが2007年でした。 それから化粧水、UVクリーム、エッセンスクリーム、オイル、石けん、UVパウダー、バーム、そしてローズクリームと、1〜2年に1個2個と商品化していきました。並行しての開発でしたから、一つの商品化には短くて2年、長くてローズクリームなどは10年かかっています。

創業当時から変わっていないことは、お客さま一人一人のお肌と心に向き合い、その方にとって最も綺麗で健やかなお肌になるお手伝いをしたいという気持ちです。

そして「自分のお肌を大切にするということは、自分を優しくいたわるということ。そして自分の人生を大切に積み重ねていくということ」だと、お客さまと一緒に共感したいという思いでいます。

ですので、商品開発の際に、お客さまのお肌の視点に立つことに常に気を付けています。どうすればお肌がより綺麗になるかということと、同時に毎日使い続ける安心を大切に考えます。

お客さまの「これ、効きそう」という期待や精神的なものは、美しいお肌を作るために重要な要素となります。ですので、わかりやすい説明も大切にしています。

お客さまのお肌と安心のためにこういうものを届けたいという形を現実に製品化していくのは至難の技になります。どの研究者に相談してもまず、「これだけの美容成分を高濃度に配合しながら、完全に無添加で作ることは不可能だ。しかもキャリーオーバー一切無しにするためにここまで成分にこだわるのは手間がかかりすぎる。」と言われてきました。

箱に表記されたすべての成分にこだわりをもって製造。ブルークレールでは化学成分は不使用です。

ブルークレールのいずれの商品も、天然由来の成分のみでクリームに乳化したり、美容液のテクスチャを作ったり、UVクリームを刺激の少ないテクスチャにしたり、特にローズクリームのように多くの美容成分を配合した上で、こっくりとしたテクスチャの無添加のクリームは、通常出来ません。またコストの意味でも、これだけの濃度の有機ローズ水を美容液や化粧水に使い、ペプチドや海浜植物由来の幹細胞成分を高濃度でローズクリームに配合することは原価が高くなり、価格を抑えるために、原価比率を引き上げていくことになります。何度も開発と検討、そして改良を繰り返しました。

こうして、お客さまのお肌と気持ちを最も大切に考えながら、徹底したオーガニック・無添加で商品を作り上げるには、数年から10年の時間と手間がかかりました。

それでも、商品化してからお客さまに喜んでいただけること、共感いただく方々のお肌の状態が、より良くなっていくことが私どものやりがいであり機動力でした。 今もお客さまからいただくハガキやお声を拝見することが何よりの楽しみです。あっという間の15年でしたし、15年前も今も基本的な気持ちや日々行なっていることは変わっていません。

大量生産するため、売るための製品開発はしてはいけない。
日本人の肌の特徴に合ったものであるべき。
そういう思いでブルークレールを開発しました。

Q ブルークレール化粧品を作ったきっかけはなんですか?

学生の時からアロマテラピーが好きで、キャリアオイルに精油をブレンドし、また香水を作っていました。幼稚園の頃から喘息体質などで体があまり強くなくて、自分で体質改善をしたいという思いがあったのです。小さい頃から食べ物や運動、環境で体質を良い方に持って行けるということを理解していて興味がありました。

イギリスのアロマテラピストのロバート・ティスランドさんの本やアロマ専門誌を取り寄せて自分なりに勉強しました。最初はアロマテラピー専門の翻訳家になりたいと思っていたんですよ。高山林太郎さんというアロマテラピー分野で素晴らしい翻訳家がいらして、弟子入りをしたいと考えていた時期もありました。

アロマテラピーやマクロビオティック関連の愛読書・資料たち。松田は、日本アロマアーチスト協会認定のアロマアーチストであり、クシ マクロビオティックのインストラクターでもあります。

学生の頃に、本を読んで勉強しながら、肌荒れに悩む友人に合わせたオイルブレンドをしてよくプレゼントしていました。皆とても喜んでくれて、使った感想などを都度教えてくれたことが心に強く残っています。喜んでくれたことが嬉しくて、その気持ちがブルークレールを興すきっかけだったのだと思います。その時の友人たちが、今はブルークレールを使ってくれています。女性たちにお肌の悩みがなければ、お肌が綺麗であればどんなに幸せなことだろう、とずっと感じてきました。その悩みや気持ちを助けたいという思いが強くありました。

その人の肌の悩みに寄り添いながら、効果がありながら毎日使っても刺激の少ないように、オイルの種類や精油の濃度を考えて一つ一つ作りました。 その気持ちは、今もそのまま続いていて全く変わっていないと思います。 香水作りも好きで、これはたくさんの精油を使いますし、醸造に何ヶ月もかかりますからかなり凝った趣味になるのですが、それも自分や友人の好みをイメージしては作りプレゼントしました。

大学には帰国子女が多く、ヨーロッパのオーガニックコスメのことを教えてもらったのは彼女達からでした。その頃から帰国子女の彼女達はドクターハウシュカやヴェレダを使っていたんです。また一見無名の完全無添加のアロエベラや柑橘類など植物や果物の化粧水を製造販売する会社の情報などもよく知っていました。 私も有名なオーガニックコスメブランドから無名のものまで、スキンケア製品をすぐに試してみました。

経験が少ないながらも、オーガニックコスメのお肌への優しさはすぐに感じましたが、同時にヨーロッパのコスメの香りの強さに気がつきました。同時に、無添加というわりにエタノールやBGが使われているものも多いことが気になりました。

また、国産の無名の完全無添加の柑橘類の化粧水で肌が荒れたことがあります。大学1年の夏でした。レモンだけで作られたその化粧水は、知る人ぞ知るという触れ込みでした。色が白くなりシミが消える、という口コミでしたが、水での洗顔もしてはいけないという特異なものでした。その通りに試してみると肌がガサガサに荒れました。慌てて使用を止め、その時に化粧品選びはよく気をつけなくてはいけないことをつくづく実感したのです。

学生の頃から化粧品を意識して観察してきて、大量に流通しているものには必ずパラベンが配合されていたり、また全成分にエタノールやフェノキシエタノール、そしてBGが記載されていることが気になっていました。それは、どんな気温や湿度の環境でも3年品質をもたせる、“売るための”製品開発なのだと感じました。また、化粧品をどんな人が使っても肌荒れなどのクレームが起こらないよう、美容成分はごく薄く、そして短期間では影響の出にくい合成の保存料をしっかり使っているものが多いのではないか、と思いました。しっかり防腐して美容成分の薄い化粧品です。 そして完全無添加のレモン水の例のように、無添加で成分にこだわっていても、効能を求めすぎたり、商品として特徴を出すために刺激の強い化粧品も多くあることを、身をもって知りました。

箱に表記されたすべての成分にこだわりをもって製造。ブルークレールでは化学成分は不使用です。

一方でヨーロッパをはじめとした外国のオーガニックコスメは、香りが強いということは精油の濃度が高いということです。また、意外にエタノールやBGなどの化学剤が使用されています。

アロマテラピーでは、ヨーロッパでは濃度上限が約1%に対して、日本では上限を約0.5%程度とする場合が一般的です。それだけ日本人の肌は外国人と比較して薄く繊細です。香りに対してもより敏感です。毎日使い続ける化粧品の刺激が少なくお肌に優しいことはオーガニックで無添加であることと同じくらい大切なことになります。これをどうにかしたいと考えました。

また、ヨーロッパのオーガニックコスメがエタノールを高濃度配合しているのは、様々な植物エキスを全てエタノールで抽出しているからだと気がつきました。同時に植物性BGやフェノキシエタノールを使っているもの多く、中には安息香酸という指定成分を使っているものもよく見受けました。

大量生産するため、売るための製品開発はしてはいけない。売りをアピールする、短期的な効能を出す刺激の強い化粧品は使う人の肌のことを本当には考えておらず、結局売るための製品であり、そういうものを作ってはいけない。そして日本人の肌の特徴に合ったものであるべき。

そういう思いで、オーガニックで無添加の、キャリーオーバーの一切ない、日本人のお肌に合う和洋西洋の美容成分を適切な濃度やバランスで配合し、白神山地の湧き水を使用したブルークレール化粧品を開発しました。

女性は忙しくても、問題を抱えていても潤いとハリツヤのあるお肌があれば、
穏やかな気持ちで、前向きにがんばっていけるのだと思います。

Q お肌がつやつやですがブルークレール化粧品を使っていますか?

ありがとうございます。お肌だけは褒めていただくんです(笑)
ブルークレール化粧品は、開発を始めた13年以上前の試作段階からずっと使用しています。基礎化粧品はこの13年間、ブルークレールだけです。ファンデーションは、ローズリッチUVパウダーにローズクリームリペアコンセントレートとUVラグジュアリーデイクリームII、数滴のローズヒップトリートメントオイルかローズ クレンジング&マッサージオイルを加えて、混ぜて使うだけなんですよ。撮影時でもそうしています。それでさらに肌ストレスが減り、質感が良くなったように感じています。 ですが、基本的に内臓や精神状態がそのまま出やすい肌で、胃腸が疲れた時やホルモンバランスが崩れた時に、ほうれい線やあごのあたりに吹き出物が出ることがあります。 そう言う時は自分の生活を振り返って修正できるところをしていきます。

ブルークレールをお使いいただいている方々のお肌を、より良くするのと同時に、どうしたら、皆さまがより幸せになるか、穏やかで優しい気持ちになるかをよく考えています。

基礎化粧品のなかでも化学剤が使われやすいUVアイテムを、“使うほど綺麗になる日中のスキンケア“として開発したUVアイテムです。 UVクリームは、白浮きせず、重さがありません。特殊技術を用いて植物成分のみで日中の美容クリームを作り上げています。紫外線ガード力国内最高値のUVパウダーは、お肌への優しさを第一に大切にしながらの開発に、UVクリームと同様、数年の試作と改良期間がかかりました。

私たちが子供の頃に、女優の桃井かおりさんのTVコマーシャルで「お肌が綺麗であれば頑張れる」という印象的なセリフがありました。その通りだと思います。

女性は、忙しくても、何か解決しなくてはいけない問題を抱えていても、家族や人間関係で何かあっても、ふと鏡を見た時に、トラブルの少ない、潤いとハリツヤのあるお肌があれば、とりあえず穏やかな気持ちで、前向きに頑張って行けるのだと思います。

「お肌が綺麗だと薄化粧でいれて、薄化粧でいるとお肌の負担が少なく、一層綺麗なお肌になれる。」ということです。私たちは、ファンデーションを薄くするために、スキンケアをしていると言っても過言ではありません。その良い循環を皆さまにもぜひ手に入れていただきたい、実感いただきたいと思います。

そのためにブルークレールでいつもお伝えしている通り、綺麗なお肌作りは、肌だけのケアの問題ではなく生活習慣や気持ちの持ち方自体が影響します。

「7つの美習慣」− 睡眠、腸内環境、食事、ストレス対応、運動(顔ヨガ含む)、太陽の光対策、保湿ケアの7つが、健康な心身と美肌を根本からはぐくみ、根本的な捉え方と積重ねが大切になります。

Q 十周年では限定新商品が続々出るとのことですね?どんな新商品でしょうか?

1つ目はオーガニックのヘアワックスです。
髪と頭皮を美しくすることはスキンケアと同様に大切なことです。 そのために、オーガニックで無添加、お肌に付いてもそのままスキンケアになるので、手についても洗い流す必要もないクオリティのオーガニックヘアワックスを開発しました。

紫根など7つの和漢エキスと、2種類のローズ油、そしてホホバオイルやツバキ種子油などオーガニックの良質な成分のみを使用しています。

2つ目は、2019年春に発売予定のオーガニックリップグロスです。
女性は人生の中で約30本もの口紅を食べると言われています。このリップグロスは、化学剤やキャリーオーバー、また色素を出す酸化亜鉛や酸化鉄、コチニールも不使用です。有機のハチミツや和漢で唇を保護保湿しながら、鮮やかな赤色や明るいピンク色の2色。使うほどに唇の潤いとハリを増して、体に入ることも気にならないリップグロスです。

そして3つ目は、2019年夏に発売予定のローズの天然香水です。
私自身、もう20年も自分で作ったローズ香水を愛用しています。今回それを限定で製品化することにいたしました。オーガニックや無農薬栽培のダマスクバラ花100%を穀物由来の有機エタノールでじっくり醸造した天然香水は、得難い貴重なものとなります。女性らしく気品のある香りです。商品名は“ローズ ド ブルークレール / rose du bleu clair”(ブルークレールの薔薇)です

これからもブルークレールは、何よりも皆さまのお肌と心から考えた製品づくりとサービスを大切にしてまいります。皆さまのお肌が一層健やかで綺麗でありますよう、時を重ねるたびに透明感のある優しい笑顔でいられますよう、寄り添ってまいりたいと思っています。

閉じる