冬は腎をいたわる(2019年 12月)
マクロビオティックとそのルーツである東洋医学では、「季節ごとに特に注意してケアしたい臓器がある」という考え方をします。冬に特にいたわりたいのは、腎臓と膀胱。これらをまとめて「腎」とよんでいます。冬には「腎」が苦手とするものを避け、「腎」が喜ぶ食材を多めに取り入れるようにしましょう。
「腎」が苦手とするものは、「冷え」です。背中や足腰が冷えないように気をつけ、入浴はシャワーで済まさずに湯船でゆっくり温まることをおすすめします。背中や腰にカイロなどを貼り付けるのもよいでしょう。とくに生理期間中は腎臓付近を温めると生理痛が軽減されます。(広義の「腎」には生殖器も含まれます)。
また、身体を冷やす食べ物(冷たい飲み物、白砂糖を中心とする強い甘み、熱帯産のもの、強いスパイスなど)も、冬には摂りすぎないように気をつけたいものです。
「腎」をいたわる食材としては、代表的なものは小豆。日本の民間療法でも、昔から「むくみを取る豆」として使われています。ただし、白砂糖を沢山入れてしまっては逆効果。砂糖を入れない小豆の美味しい食べ方を覚えておくとよいですね。そのほかには、ごぼうのようなしっかりした根菜や自然薯など、また、切り干し大根や干し蓮根などの乾燥野菜や、高野豆腐もおすすめです。そういった素材をしっかり火を通して食べて「腎」を強化し、身体全体を温めて寒い冬を乗り切りましょう。
小豆かぼちゃ
【材料】4人分
- 小豆 1/2カップ
- 昆布 5センチほど
- かぼちゃ 400g
- 塩 少々
【作り方】
- 1.かぼちゃは皮付きのまま、大きめに切る。
- 2.小豆は洗って、かぶるくらいの水と共に鍋に入れる。昆布を入れ、ふたをとったまま火にかけ、沸騰したら約1カップの冷たい水を加える。
- 3.ふたをして、再び沸騰したら弱火にし、小豆が柔らかくなるまで煮る。ときどきふたをあけて、小豆が水をかぶっていることを確認すること。必要であれば少しずつ水を加える。
- 4.小豆が柔らかくなったら(つまんだらすぐつぶれる位)、かぼちゃをのせ、 塩少々をふる。
- 5.ふたをして、かぼちゃが柔らかくなるまで煮る。
- 6.火を止めてから5分ほど蒸らし、鍋をゆすって小豆とかぼちゃを馴染ませる。
ごぼうの醤油煮
【材料】4人分
- ごぼう 約100g
- 醤油 小さじ2〜
- ごま油 少々
【作り方】
- 1.ごぼうはよく洗って泥をおとし、皮をむかずに3,4cm長さにカットする。太ければ2つ割〜4つ割にする。
- 2.ごま油でごぼうを甘い香りがしてくるまでじっくりと炒める。水少々(ごぼうの高さの半分くらいまで)いれて、ふたをし、沸騰したら弱火にして20分ほど煮る。
- 3.醤油を加え、汁気がなくなるまで炒りつける。