養生料理の“梅ごぼう”(2018年11月)
生薬でも使われるごぼうは、薬効に優れたかなり陽性寄りの根菜です。内臓を温め、整えていきます。天然の抗生物質とも言われる同じく陽性の強い梅干しと合わせることで、冬や冬に向かう季節に弱りやすい体調を助けます。
マクロビオティックでは、梅ごぼうは代表的な養生料理の一つであり、保存のきく美味しいお惣菜でもあります。病気の人の養生を目的とする場合には、オイルは使わずに水炒め(ウォーターソテー)で作る場合もあります。
ところで土の中で深くまっすぐに固く芯を持って伸びていくごぼうを食べることで、意志が強くなる、我慢強くなるともマクロビオティック的に考えられています。
植物の特徴や性質の影響を、それを食する私たちが受けるということです。科学的に証明されなくても、天然の恵みとの一体化という考え方は、なんとなく納得ができますよね。
(レシピ・文章:松田)
梅ごぼう
【材料】約3〜4人分
- ごぼう 1、2本
- 梅干し 1、2個
- お醤油 適宜
- ごま油もしくはオリーブオイルなど 適量
【作り方】
- 1.洗ったごぼうを3、4㎝に切ります。
- 2.まな板などの平らなところにできるだけ同じ高さに置いて濡れ布巾をかぶせ、棍棒で軽く叩き、全体を少し潰します。こうすることで、繊維が適度に細かくなり味が染み込みやすく柔らかくなります。
- 3.ごぼうを鍋に入れ、全体にごま油などの植物オイルを適量加えて、じっくりと炒めます。初め土のような香りのごぼうが徐々に甘みのある香りに変わってきたら火から下ろす頃です。
- 4.かぶるくらいの水を入れ、叩いてペースト状にした梅干しを加えます。中強火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で30分煮込みます。水がなくならないように注意します。
- 5.味を見て塩分が足りなければお醤油を足します。味が濃くなりすぎないように注意。水が残ったら蓋を開けて煮飛ばします。