乾燥対策、潤いは美肌をはぐくむ(2017年12月)
寒さが強まると共に、乾燥の季節がやってきました! 日本の冬はとても乾いています。加えて、エアコンによる暖房はますます空気を乾燥させます。実は、乾燥した空気は、二重三重に、お肌にとって良くないのです。
まずは、直接、皮膚の表面の水分を奪ってしまうという点があります。良質の保湿ローションなどによるケアが必要ですね。ところが、それだけではありません。乾燥した空気は、鼻や喉の粘膜を弱らせ、呼吸器トラブルを起こしやすくなります。呼吸器と皮膚は密接な関係があり、咳、炎症などの症状が発生するとお肌がよりカサカサになったり、痒みが出る場合もあります。さらに、呼吸器と大腸は東洋医学では「ペアの臓器」とよばれ、どちらかに問題が起きるともう片方も具合が悪くなることが多くあります。大腸のトラブルもお肌に直結しますので両方のケアが必要です。
具体的には、根菜をたっぷり使ってじっくり加熱したお料理や、干し野菜(マクロビオティックの陰陽五行では、冬には特に乾物を多く摂ることを勧めています)を使ったもの、呼吸器に特によいとされるレンコンを使ったお料理などを多めに食べてみましょう。調味料は、良質の発酵調味料を!自然海塩を使い伝統的な方法で発酵・醸造された味噌や醤油は、全身の免疫力を高め、風邪やインフルエンザなどの、呼吸器に大きなダメージを与える感染症を防ぎます。
また、腸内細菌の状態を良好に保っておくことも大切ですので、腸内をきれいに保つ、食物繊維の多い玄米や雑穀もとてもおすすめです。冷たい飲み物や白砂糖など、内蔵を冷やし弱らせてしまうものの摂りすぎには注意しましょう。また、皮膚にトラブルが出ているときには、油(特に、生の油)もしばらく控えたほうが早く改善します。
シンプルな調味料でゆっくり加熱した温かいお料理で、身体の中からも、しっとりとした潤いのあるお肌を守りましょう。
甘い野菜の煮しめ
【材料】約4人分
- かぼちゃ 300g
- 人参 1本
- たまねぎ 1個
- 昆布 3cm角2枚
- 玄米味噌または麦味噌 大さじ2
【作り方】
- 1.野菜は大きめに切る。厚手の鍋に昆布をしき、野菜を並べ、鍋底から1センチくらいまで水を入れる。味噌を水少々でとき、野菜の上からかける。
- 2.ふたをして強めの中火にかけ、沸騰したら弱火にして約20分、野菜が柔らかくなるまで煮る。鍋をゆすって全体を馴染ませる。
レンコンの味噌雑炊
【材料】約4人分
- 玄米ごはん 茶碗に軽く4杯
- レンコン 100g
- たまねぎ 1/4個
- 昆布椎茸だし 3カップ
- 玄米味噌または麦味噌 大さじ2
【作り方】
- 1.レンコンは皮ごとすりおろす。たまねぎは薄切りにする。
- 2.なべに水をなべ底から数ミリ入れて沸騰させ、たまねぎを入れて弱火にし、ときどき優しくかき混ぜながらたまねぎに火を通す(ウォーターソテ)。昆布椎茸だし、玄米ごはん、レンコンのすりおろしを加え、ふたをして火にかけて沸騰させる。弱火にして約10分ことことと煮る。
- 3.味噌を煮汁で溶いて鍋に加え、1,2分弱火で火を通してから全体を混ぜる。味を見て、必要であれば味噌を足したり、醤油少々を加えてもよい。