冬の乾燥対策(2016年12月)
日本の冬は世界的に見ても非常に乾燥しているということをご存じでしたか?特に、都市部の湿度は年々低くなってきています。東京の例を見てみましょう。気象庁によると、年間の平均湿度は、1876年で「78%」でしたが、2013年で「61%」まで下がり、2011年の最小湿度は「9%」を記録しています。砂漠の平均湿度は20〜25%程の様なので、東京は砂漠より乾燥している日があるのです。いうまでもなく、1年のうち最も乾燥している季節は冬。しかも、エアコンの使用で室内はますます乾燥します。これからの季節、お肌の乾燥対策はとても重要なのが、外側からのケアと同じくらい、内側からのケアを欠かさないこと!ここでもまた、マクロビオティックの食事がお肌の潤いに大きく貢献します。
お肌の潤いは、皮脂腺や汗腺を通じて、皮膚の内側(体内)から、皮膚の表面に供給されます。ところが、その皮脂腺や汗腺が汚れたり、詰まっていたりすると、水分や油分が皮膚の表面に十分供給されず、肌が乾燥してしまいます。皮脂腺、汗腺を詰まらせる原因は、脂肪分(特に動物性脂肪)や、精白された小麦粉の摂りすぎなどです。お肌の乾燥が気になるときには、クオリティの高い保湿成分の入ったスキンケア製品を使うとともに、そうした食品の摂りすぎに気をつけてみましょう。また、マクロビオティックやそのベースとなる東洋医学では、皮膚の状態ととても関係の深い臓器は「肺」と「大腸」であると考えています。秋から冬にかけて、肺、大腸を労わる食材を増やすのもオススメです。特に肺のために良い食材は「レンコン」。煮物としてだけでなく、すりおろしてスープに入れたり、スイーツに使ったりといろいろな使い方ができます。大腸のために積極的にとりたい食材は、ごぼう、人参、大根などの根菜。レンコンも、そうした根菜類も、秋〜冬にとても美味しくなるものばかり。季節の恵みをしっかりいただくことが、その季節のトラブルを防いでくれるのですね。しっかり食べて、カサカサ肌の悩みを解消しましょう!。
炒り玄米とれんこんのスープ
【材料】約4人分
- 玄米 大さじ2
- たまねぎ 1/2個
- れんこん 約100g
- 人参 約100g
- 大根 約100g
- 昆布椎茸だし 4カップ
- 玄米味噌 大さじ1/2
- 白味噌 大さじ1/2
- 醤油 小さじ1
【作り方】
- 1.れんこんは洗って皮ごとすりおろす。
- 2.玄米は洗って浸水しておく。水を切って、厚手の鍋できつね色に色づいて香ばしい香りがするまで炒る。だしを加え、ふたをして火にかけ、沸騰したら弱火にして約15分煮込む。
- 3.たまねぎは薄切りにし、人参と大根はさいの目切りにして、1の鍋に加える。弱火で約15分煮込む。
- 4.れんこんのすりおろしを加える。すりばちで玄米味噌、白味噌、しょうゆをあわせて、煮汁で溶きのばし、鍋に加える。数分煮てからやさしく混ぜて味を調整する。
黒豆と根菜の煮込み
【材料】約4人分
- 黒豆 1/2カップ
- 昆布椎茸だし (黒豆の戻し汁とあわせて)2.5カップ
- オリーブオイル 少々
- たまねぎ 1個
- ごぼう、れんこん、大根 各100g
- ニンニク 1/2かけ
- ローリエ 1/2枚
- クミンシード 小さじ1/4
- りんごのすりおろし 小1/2個分
- オレガノ(ドライ) 小さじ1/4
- 豆味噌 大さじ1
- 梅酢 小さじ2
- パセリのみじん切り 適量
【作り方】
- 1.黒豆は約3倍の水に8時間ほどつけて戻す。戻し汁は捨てずに、昆布椎茸だしとあわせて2.5カップにしておく。ニンニクはみじん切り、たまねぎ、ごぼう、レンコン、大根、人参はすべて、さいの目切りにする。りんごはすりおろす。
- 2.圧力鍋にオリーブオイルを熱し、ニンニクを炒める。ごぼうを加え、弱火で数分間炒める。その他の野菜、クミンシード、オレガノを加えてさっと混ぜる。
- 3.黒豆、りんごのすりおろし、ローリエ、黒豆の戻し汁+昆布椎茸だしを加え、塩をふって圧力蓋をし、火にかける。圧がかかったら弱火にして15分煮込む。15分たったら火を止めて、圧が自然に抜けるまで待つ。
- 4.圧が抜けたら、煮汁で溶いた豆味噌と梅酢を加え、3分ほど煮込み、味を調整して出来上がり。仕上げにパセリのみじん切りをふる。