肌のバリア機能とイオンバランス、健やかな肌の秘訣

前回、肌の表皮(角質層を含む)について書きました。
表皮の一番下、基底細胞でケラチノサイトというタンパク質の一種が生まれ、
徐々に上に押し上げれられます。
角層の下にたどり着いたその細胞は死を迎え、レンガのような層を作り、
その間を皮脂(脂質)が埋めます。ラメラ顆粒構造です。
それが肌のバリア構造です。
やがて垢となり、剥がれ落ちます。

バリア機能が美肌の鍵

角層はとても繊細で、ビニールテープを貼って剥がすくらいで壊れます。
例えば皮膚に薄い傷ができると、ラメラ構造が守り、正常なバリア機能が再生されます。
保湿状態が良好であることが大切な条件で、乾燥しすぎると異常な状態になります。
アトピーなどですね。

ところで、皮膚には電位がある。という研究が進んでいます。
要は肌は電気を通すのです。表皮の部分に、イオン(特にマイナスの電位)があります。
美顔器のイオン導入機は、この皮膚の電気を通す性質を活かしています。
これが健常肌とアトピー肌で、集まり方が異なります。

より健康な皮膚ではイオン(電気)の一種が角層の下あたりに集中するのに対して、
アトピーの肌の場合、表皮に一様に分布しています。
老化した肌もそうなります。
正常な肌の場合、角層の裏側にイオンがまとまって存在すると、
いざバランスを崩しても元に戻りやすくなります。
ちょっと肌荒れしかけても治りやすいということです。
逆に、イオンが肌にばらばらにあれば、バランスを戻しにくくなります。

表皮の一番下”基底層"を大切にする

ブルークレールオーガニクスでは、表皮の構造に着目し、表皮の一番下にある基底層を考えてヘキサペプチドー10を配合しています。 また、表皮の一番上、角層のラメラ構造、バリア機能を意識してセラミドNP、アセチルヘキサペプチド−8*や多くの天然由来の油分を配合しています。
*いずれも保護保湿成分。

また、ブルークレールオーガニクスでは、イオン導入機を特に推奨しているわけではありませんが、
リペアモイストWエッセンスやローズエステリッチローションは、
イオン導入機に使用できる化粧品です。
電流を使ってイオン化した成分を、微小な電流を通すことで、肌に浸透させる考え方です。

健やかな肌は水分、油分、そしてイオンもあるべきところにバランスよく配置されやすい、
ということですね。
肌は奥深い。その構造や特徴を知ることも大切ですね。

参考資料(一部)
・『インテグラル・スキンケア』
著者: 柴田淳 出版社: メディカ出版  2017年
・『皮膚のバリア機能とスキンケア』(日本皮膚科学会編)出版社: 医歯薬出版
・日本皮膚科学会誌(オンラインリソース)