自然の免疫力を育む 〜土作りと肌の共通性

土と植物を包む手

よしもとのシルクさんに教えてもらい、「菌ちゃん農法」吉田俊道著を読んでいます。

地球上の生命の循環の中では、植物は光と水と二酸化炭素で光合成を行い、生命活動の元になる有機物を作る「生産者」です。
それに対して私たち人間は、その命をいただく「消費者」。
そして、葉につく虫や菌は「分解者」です。食べて土に返す役割を果たしています。
こう考えると虫や菌が、元気な野菜より死に近い不健康な野菜の方を好む理由が見えてきます。弱っている方がより簡単に分解できるからです。

農薬ばかりの土ではなく、雑草を跳ねつける力のある土が、本当の良い土ですよね。
それは、私たちの中の常識的な感覚と価値観でわかります。

雑草を抜き、除草剤で根まで完璧に枯らし、化学肥料で一見整えた農地には免疫力がありません。一方雑草が生えている土にはあらゆる生命体が自然な循環で存在し、その中に複雑なメカニズムの免疫力、生命力が存在します。

「糸状菌(しじょうきん)」をキーワードとする土づくりのコツが書かれています。
それは難しいものではなく、お金のかかるものでもなく、コツコツと多少の時間と手間をかけて育んでいきます。
土づくりの場合は、籾殻、刈り草、竹など炭素を含む有機物を使います。
肌の場合は、質の高い水分と油分、ビタミンやミネラルですね。

菌ちゃん農法の誠実な土づくりのコンセプトは、より美しい肌の育み方に近いところがありますね。根本からの改善です。