＜サステイナビリティ＞全成分表示から読み解く！環境にも肌にも優しい日焼け止め
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一年を通して美肌のために欠かせない日焼け止めですが、
日焼け止めによる環境ダメージが問題となっていることをご存知でしょうか？
日焼け止めは、海などのレジャーシーンでも活躍しますが、実はサンゴ礁への影響が問題視されているのです。美しい海を守るためには、私たち一人ひとりが日焼け止め選びを今一度見直す必要があるかもしれません。
今回は、そんな日焼け止めに着目して、環境にも肌にも優しい日焼け止めを選ぶための全成分表示の読み方をご紹介します。
目次
日焼け止めが与える環境へのダメージとは
日焼け止めによる環境ダメージの中でも特に深刻なのが、サンゴ礁の白化現象だと言われています。白化現象とは、サンゴが共生している藻類や光合成色素が失われることでサンゴが白くなってしまう現象です。
サンゴというと、色とりどりの鮮やかなものをイメージしますが、白化現象の深刻化によって、美しいサンゴが失われかねないのです。この白化現象は、温度、光、栄養素の変化など、さまざまなストレスが原因となって引き起こされると言われています。
地球温暖化による影響も大きいとされていますが、日焼け止めによる影響も小さくなく、多くの日焼け止めに含まれている「紫外線吸収剤」という化学物質が影響しています。
これらの物質が人を介して海に流れ込み蓄積することで、サンゴに悪影響を与えているのです。
サンゴへの影響が懸念される化学物質については、環境保護の観点から、特定の成分を含む日焼け止めの使用や販売が禁止されている国や地域がある一方で、日本では禁止されていないのが現状です。
そのため、製品を選ぶ私たち自身が、正しい目を持って環境負荷の少ないものを選ぶ必要があるのです。
日焼け止めに含まれる「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の違い
先ほど、サンゴ礁の白化現象に影響を与える化学物質として紫外線吸収剤を紹介しましたが、全ての日焼け止めに含まれるわけではなく、紫外線吸収剤の代替として紫外線散乱剤が使われている製品もあります。
＜紫外線吸収剤は・・・＞
紫外線を吸収し、肌を日焼けやダメージから守る成分です。
紫外線防御力が高く、伸びが良く白浮きしないなどのメリットがある一方で、敏感肌の方の中には、刺激に感じてしまう方も。
＜紫外線散乱剤は・・・＞
紫外線を吸収する代わりに、物理的に紫外線を肌の表面で反射・散乱させることで肌を保護する成分です。
一般的に「ノンケミカル」として知られ、肌への刺激が少ないことが特徴です。
ここに注目しよう！日焼け止めの全成分表示の読み方
毎日使う日焼け止めは、環境にも肌にも優しいものを選びたいですよね。
しかし、実際選ぶ時にどこを見て判断すれば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方にぜひ知っていただきたいのが、全成分表示です。容器や外箱に記載された全成分表示を読むことで、一般の方でも簡単に見分けることができるのです。
ここで紹介する2つのポイントに着目してみましょう。
①環境ダメージにつながる化学物質を使っていないか
サンゴ礁への影響が懸念される紫外線吸収剤ですが、全成分表示では次のような成分名で表記されています。
＜紫外線吸収剤の成分表示例＞
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・メトキシケイヒ酸オクチル
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
・ｔ－ブチルメトキシジベンゾイルメタン など
紫外線吸収剤不使用の製品を選びたい場合は、これらの表記がない製品を選ぶようにしましょう。
代わりに、ノンケミカルと記載されているものや、紫外線散乱剤を使用しているものを選ぶと良いですね。
紫外線散乱剤は、次のような成分名で表記されます。
＜紫外線吸収剤の成分表示例＞
・酸化チタン
・酸化亜鉛 など
②植物由来成分がベースとなっているか
肌への優しさを考えると、紫外線散乱剤を使用しているということに加えて、植物由来成分がベースになっているということも注目したいポイントです。
全成分表示を見ると、植物由来のものはすぐにわかります。
ホホバ種子油やローズマリー葉エキス、オウゴン根エキス、カミツレ花エキスなど植物の名称がついていることが目安です。
保湿やエイジングケアなど配合される目的はさまざまですが、これらのような植物由来の成分がベースとなっている製品は、肌への優しさに配慮されていると言えます。
一方、これらの成分名称がほとんど見つからないという場合は、化学由来成分が多く含まれている可能性があるため、肌の弱い方や敏感肌の方にとっては少し心配です。
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まとめ
今回は、日焼け止めに含まれる環境負荷成分と、全成分表示についてお話ししました。
日焼け止めは毎日の生活に欠かせないからこそ、できるだけ環境負荷が少なく、肌に優しいものを選びたいですね。
紫外線吸収剤や紫外線散乱剤など耳慣れない言葉で難しく感じてしまうかもしれませんが、
まずは全成分表示を見てみることから始めてみましょう。
今回ご紹介したポイントを、ぜひ日々の製品選びにお役立てください。
