漢方で考える太ってしまう原因は?体質別の改善方法をご紹介

「食べる量を減らしてもなかなか痩せない。」
「せっかく痩せたのにリバウンドしてしまった。」

何度ダイエットをしようとしても、うまくいかないと悩んでいる方もいるでしょう。

漢方では、体質を改善させることがダイエットにつながると考えています。
体質にあった食事をすると、体型が整うだけでなく、肌質を改善することも可能です。
潤いや艶のある肌を目指している方は、体質改善を目指しましょう。

今回は太ってしまう原因について紹介をします。

漢方で考える太りやすいタイプとは

漢方では、太ってしまう原因はいくつかあると考えています。
単に食べ過ぎたり、運動不足だけが原因ではありません。
漢方では自分の体質を整えることにより、肥満を改善させるだけでなく、体質改善にもつながると考えています。
漢方で考えるよくある肥満のタイプと改善法を紹介します。

あまり食べていないのに痩せない

肥満で悩む人の中でよくあるのは、「それほど食べていないのに全然痩せない」という方です。
実際、食事記録をつけてもらうと、朝昼晩の食事は控えていますが、
甘いものが好きで、ケーキやチョコレートを少しずつ食べている場合があります。

このように、自分では食事をセーブできていると思っていても、
おやつが原因で体の中に余分な水分や脂肪が増えている場合があります。

これは漢方では「痰湿」(たんしつ)といい、
甘いものや脂っこいものをよく食べる。水分をよく摂る。
などが原因
で起こります。
痰湿の症状は、体が重くてだるい・下痢・汗をよくかく・むくみなどがあります。

ストレスで食事制限ができない

漢方では、「常に緊張状態が続いている。」「イライラすることが多い。」という人は、
体に気(エネルギー)が滞っていると考えます。

これは、イライラすることにより、食事制限ができなくなっている状態です。
特に脂っこいものや辛いものを食べ過ぎると、胃に熱がこもり、さらに食欲が増加します。

このタイプは、単に食事を我慢するのではなく、イライラしないようにすることが大切です。
イライラがおさまると、自然と食事の量を抑えることができます。
イライラしないようにするためには、レモン・みかんなどの柑橘系、お酢・らっきょうなどがおすすめです。
体の中に滞った気を巡らせることができます。

漢方で考える肥満になりやすい体質と解消法

運動不足の女性

漢方で考える肥満の原因には、ストレス・代謝が悪い・食べ過ぎ・運動不足などがあります。
漢方には気血水(きけつすい)という考えがあり、気血水のバランスが崩れると、体に不調が現れると考えます。

「気は体を動かすためのエネルギー」
「血は体の中の栄養」
「水は血以外の液体」

を指しています。
この3つのバランスを整えることが体質改善につながると考えられています。

漢方で考える肥満になりやすい気血水タイプには、大きく分けて3つあります。

気滞(きたい):ストレスがたまるタイプ

気(エネルギー)が体に滞っています。
イライラする・緊張しやすい・ため息をつくなどの症状があります。
このタイプは、気を巡らせることが大切です。
睡眠不足や偏った食事はストレスの原因となります。
体の調子が良ければ、ランニングやテニスなど思いっきり体を動かしましょう。
食材は、しょうが・こしょう・にんにくなどの香辛料やしそ・ハッカなどもおすすめです。

水滞(すいたい):体の中に余分な水分がたまるタイプ

体に余分な水分が滞っている状態です。
体が重だるい・むくみやすい・鼻水が出るなどの症状があります。
このタイプは、体の中の余分な水分を外にだすことが大切です。
体の冷えや、甘いもの・脂っこいもののとり過ぎに注意しましょう。
お風呂に入って汗をかくことも大切です。
ウォーキングなどじんわりと汗をかく運動がおすすめです。
体の中の水分を外に出す黒豆・とうもろこし・はとむぎなどがおすすめです。

瘀血(おけつ):体の中の血が滞っているタイプ

体の中のが滞っている状態です。
肩こりや腰痛が出やすい・シミやアザができやすい・同じ場所に痛みがあるなどの症状があります。
このタイプは体の中の血の巡りをよくすることが大切です。
血行をよくすることにより、気(エネルギー)・血(栄養)・水(血以外の水分)の巡りがよくなります。
軽いストレッチやウォーキングなどがおすすめです。
体を温めるしょうが・にんにく・ねぎなどがおすすめです。

肥満を予防するためには

旬のオーガニックプレート

体の調子を整えるには、自分の体質を知ることが大切です。

痩せたいと思っている方は、
✔︎ストレスがたまるタイプなのか、
✔︎余分な水分がたまりやすいタイプなのか、
✔︎血行が滞っているタイプなのか、

自分自身の体質を確認してみましょう。

もちろん、ひとつではなく複数のタイプに当てはまる方もいます。まずはできることから始めてみましょう。

甘いもの脂っこいものを控える

胃に熱がこもると食欲が増えます。
できるだけ甘いもの・脂っこいものは控えましょう。
何を食べていいのかわからないときは、旬の食材がおすすめです。

ストレスをためないようにする

ストレスがたまると、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。
どうしても抑えられないときは、食べる以外に意識を向けましょう。
散歩をしてみたり、香りの良いハーブの匂いを楽しむのも効果があります。

まとめ

痩せない原因は、食べ過ぎ・運動不足だけではありません。

なぜ食べ過ぎてしまうのか、なぜ運動不足になってしまうのかを考えてみましょう。
食べ過ぎてしまう原因は、ストレスや甘いもの・脂っこいものの食べ過ぎの可能性があります。
運動不足になる原因は、体が疲れているからかもしれません。

まずは、自分の体と向き合っていきましょう。