肌トラブルを防ぐために知っておきたい!キャリーオーバー成分とは?

コスメをチェックする女性


化粧品に含まれるキャリーオーバー成分、皆さんはご存知ですか?

オーガニック、無添加という言葉はよく聞きますが、キャリーオーバー成分はあまり馴染みがないかもしれません。
多くの方が見逃しがちなキャリーオーバー成分ですが、敏感肌の方にとっては、肌トラブルの原因になることも。

今回は、キャリーオーバー成分の話を中心に、肌トラブルを防ぐための化粧品の選び方についても解説します。
敏感肌でお悩みの方や日々の化粧品選びに不安のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

キャリーオーバー成分とは?

化粧品を選ぶ時に、箱や容器に書かれた全成分表を見る方は多いと思います。
しかし、全成分表への記載が義務付けられていない成分があるのをご存知でしょうか。

これこそがキャリーオーバー成分なのです。

この隠れた存在とも言えるキャリーオーバー成分。
具体的にはどのような成分なのでしょうか。

✔︎キャリーオーバー成分とは・・・
原料の品質を保持するために配合されたり、
植物エキスを抽出する際に使用されたりする成分のことを指します。
製品になった時には効果を発揮しないほど微量な場合は、成分表への記載が義務付けられていません。

具体的には、原料を抽出する過程で使われるパラペンやBGなどの添加物が該当します。
オーガニックと謳われている原料でも、キャリーオーバー成分が含まれていることも少なくありません。
また、原料を育てる過程で混入した農薬などもキャリーオーバー成分にあたります。

キャリーオーバー成分の問題点

では、キャリーオーバー成分にはどのような問題があるのでしょうか。
ここでは、主な2つの問題点について解説します。

表示するかどうかはメーカーの判断に委ねられている

化粧品において全成分表示が義務付けられるようになったのは、2001年に行なわれた薬事法の制度改正以降のことです。

これにより、製品の安全性や自分の肌との相性を知りやすくなったことは間違いないのですが、
先述の通り、
「製品中にその効果が発揮されるより少ない量しか含まれないものについては、表示の必要はない」
という特例があり、キャリーオーバー成分は表示が義務付けられていないのです。

中には、キャリーオーバー成分まで表示している製品もありますが、
現状は、キャリーオーバー成分を表示するかどうかはメーカーの判断に委ねられているため、
表示されていない場合も多々あります。


②敏感肌の人は肌トラブルになることも

全成分表に表示されていないため、ほとんどの人が知らず知らずのうちに使ってしまっているキャリーオーバー成分ですが、
敏感肌の方やその成分にアレルギーを持っている方が使うと、炎症や痒みなどの肌トラブルの原因になることもあるのです。

「オーガニック」「無添加」と謳われている商品だからと言って、
必ずしもキャリーオーバー成分が含まれていないとは限りません。

できるだけ肌刺激が少なそうな商品を選んでいるにも関わらず肌トラブルが起きてしまうという場合は、
キャリーオーバー成分が関係しているかもしれません。

肌トラブルを防ぐための化粧品の選び方・使い方

成分チェック


敏感肌の方の中には、化粧品選びに苦労しているという方も多いのではないでしょうか。

「新しい化粧品を使う時は肌トラブルが起きないか不安になる」
「肌トラブルを未然に防ぐ方法を知っておきたい」

という方は、ここで紹介する3つのポイントをぜひ活用してみてください。

全成分表を確認する

まずは、全成分表を確認しましょう。
自分の肌に合わない成分や特定の成分にアレルギーがあるという方は、
全成分表に記載がないか確認することが非常に重要です。

全成分表は、配合量が多い順に記載されています。
ただし、配合量が1%以下のものは順不同で良いとされているため、
最後の方に書かれているからといって肌への影響がないというわけではありません。

最後までくまなく確認することが大切です。

メーカーに問い合わせる

全成分表だけでは判断がつかない場合や、キャリーオーバー成分まで確認したいという時は、
まずはメーカーの製品サイトを確認してみましょう。
より詳細な情報の記載があったり、キャリーオーバー成分に言及している場合もあります。

それでも判断がつかないという場合は、メーカーに直接問い合わせてみましょう。
やや億劫に感じてしまうかもしれませんが、毎日使う化粧品なので、
安心して使うためにも不安材料はできるだけ消しておくようにしましょう。

パッチテストを行う

安全性を確認して購入した化粧品でも、初めて使う際は、必ずパッチテストを行いましょう。

二の腕の内側など、皮膚が薄い部分に化粧品を少量つけ、数分置いて肌の状態を確認します。
赤くなる、痒くなるなど、なんらかの反応が出てしまった場合は、すぐに洗い流し、使用を中止しましょう。
パッチテストを行ってから24時間経過しても異常が出なければ、トラブルを起こす可能性は低いと言えます。

ただし、パッチテストで異常がなく、普段使っていて問題がない場合でも、急に肌に合わなくなるということもあります。
そんな時は無理をせず、一度使用を中止して様子を見るようにしましょう。

キャリーオーバー成分を理解して肌トラブルを未然に防ごう

キャリーオーバー成分について、<言葉は聞いたことがあったけれど詳しくは知らなかった>
という方も多かったかもしれません。

全成分表に表示されていないため、自分から確認しようとしないと気づかないまま使ってしまうという場合がほとんどです。

肌トラブルを未然に防ぐだけでなく、安心して商品を使い続けるためにも、
キャリーオーバー成分を正しく理解して日々の化粧品選びの参考にしてみてください。